ハンググライダーで空を飛ぶのは夢と同じ。高い所苦手な私が空を飛ぶまで⑥【実話日記】
あなたは空を飛びたいと思ったことはありますか?
私は空を飛ぶということは、夢の1つでした。でも、そんなことがまさか叶う日が来るなんて思ってもいませんでした。少しずつ連載で、私が空を飛ぶまでの実話をお届けいたします!本日は第6話!
目次です
前回までのあらすじ
空を飛びたいという夢を持った高所恐怖症な私。京都のとある大学に合格した私は、入学式の日に、とある1枚のビラを受け取る。
真っ青なそのビラは、ひときわ目立っているし「We Can Fly!」なんて書いている怪しいビラ。でもそこには、本当に空を飛ぶ人たちの姿があった。空を飛ぶサークルに興味を持った私は、とりあえずサークルの説明会へ向かう。そこで出会ったのは美人のお姉さんだった!
お姉さんが説明して下さったお話に共感した私は、「空を飛ぶ体験会」に行くことを決意。そして体験会当日、いかつい車に詰め込まれて連れて行かれ、琵琶湖付近にある練習場へ向かった私は、ハンググライダーの体験会で、実際に空を飛ぶという疑似体験をしたのだった
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空に浮かぶってどういう感覚?
夢で空を飛んだことはありますか?私が浮いた時の感覚はまさしくそれでした。
ただの夢だというのにその感覚を持っているのはなぜなのかはよくわかりませんが・・・・。
きっと前世も飛べていたのでしょう。
体験した時には空を飛ぶ感覚がどんなものだったのか具体的に説明することは出来ませんでしたが、その後幾度となく飛んだいまのわたしは、その感覚を適切に表現する術を持ち合わせています。
そしてその疑似体験はあなたにもできます。
さあ、風の吹く日に傘を持って外に出ましょう!!
????!!!!
まさか?
そう、そのまさかです。
メアリーポピンズのように、傘で飛びましょう!!!
――――なんてことは当然出来ませんし仮に傘ごと体が飛ばされたら死ぬのでご注意を!!
ではなくて、傘が風をふくんだらあおられますよね?その時に傘が風で宙に浮きそうになるその感覚。
それこそがまさしく「空を飛んでいる」時の感覚です。
傘が飛ばされない程度に、ふわふわと風に傘をのせてみて下さい。
飛んでからというもの、風の吹く日に傘をさしていたら、浮いている感覚がフラッシュバックするのです。
それほどリアルに私の感覚を呼び覚まします。
機会があれば身を危険にさらさない程度で試してみて下さい。
少しは怖くないと思えるかもしれません。
さて、体験会を終えた私の様子を引き続きご覧ください。
鳥取砂丘でハンググライダー体験へ
実は練習場は滋賀県「荒神山」だけではありません。
現在はほとんど荒神山だけになっていますが、私が大学1回生だった当時はかの有名な「鳥取砂丘」も練習場になっていました。
鳥取砂丘まで下道車で4、5時間ほど。それでも空バカの彼らは朝4時くらいに起き出して行くのです。
メンバーは空を飛んでいるのに、人見知りばかりです。大学に友達はいない人ばかり笑
そして超絶さぼります。普段は引きこもりで大学にすらやっとこさ行くくらいの戦闘力しかないというのに・・・・。空に対する情熱だけは凄まじい。
でも私には空に対する想いは薄かったです。一度空を飛ぶ感覚を味わったにもかかわらず、それでもまだまだ怖かった。
空を飛ぶのは楽しいよ!と先輩たちが語るたびに、私は虚しい気持ちになっていきました。
きっと私はサークルに入っても、彼らと同じ気持ちで空を飛ぶことは出来ない。
確かに私だって楽しいと思いました。その感覚は恐怖という本能に勝るほどのものでした。宙に浮いた時は喜びでした。
それでもそれは、とてつもない勇気が要る行為でした。「え?怖い?なんで?」そんなふうに言う彼らと同じように空を飛べるはずがない。
そして何より、こんな気持ちの私が、居ていい場所ではない。そんなことまで思いました。
でも、楽しいと言う言葉を聞くたび、先輩とメールをやりとりするたびに、私の心には虚しさとはまた別の感情が生まれてきました。ここで入部を諦めたら、2度と自力で飛ぶチャンスはめぐってこない。空を愛するちょっと変な人たちが見ているものを見ることは絶対にない。
それは諦めた後に胸を痛め続けるであろう後悔でした。
私は諦めきれずに、もう一度体験会に行くことにしたのです。
そして次の機会が「鳥取砂丘」での体験会でした。
入部するかしないかは、この最後の体験会に行ってからにしようと心に決めて。
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私が入部したとあるおバカな理由
そうして恐怖と羨望と憧憬と好奇心。様々な気持ちを胸に抱いて、体験会の前日、私は眠りにつきました。
そうしてその当日。
集合時間は6時。
起きたら6時30分でした。
慌てて寝坊した旨を電話し、そうしてその日はキャンセルとなりました。
それが私の入部した理由です。
?????
すみません意味がわかりませんよね。
この時のわたしは自分の馬鹿さをひたすら呪いました。激しく後悔しました。鳥取砂丘はレアだったのです。4週間に1回の頻度というレベルでした。それなのにその1回の機会をただの寝坊というふざけた理由で逃してしまった私。
なんてあほなんだろうと思いました。きっと今日風が良かったら、何度も何度も砂丘で練習して、すごくすごくうまくなっているに違いない。怖くなくなったかもしれない。
そうして実際にその日はとても風が良く、先に入部していた同期はかなりのステップアップを果たしていました。
それを知った私の頭の中で何かが切れました。
もういい。
こわいなんてしらん。
入部してやる!!!!!
これが私の入部理由です。
ええそうです。
やけくそでした。
おバカな自分自身に対するただの当てつけ。
先輩から、「そういえば高いところ怖いんだったっけ?よく入部しようと思ったね」
そう言われてこの理由を包み隠さず話したら、
「なんじゃそら」
100%の確率でそう返されるほどの間抜けな理由。
でもぐだぐだうじうじ悩む私にはこれくらいが丁度良かったのかもしれません。今まで遅刻したことは数知れないけれど(おい
この時ばかりは遅刻した自分を褒めてあげてもいいかな。
おかげでわたしは空を飛ぶことが出来たのだから。
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